あらすじ
ノリコさんという主人をもつ、賢くやさしい犬が一匹。
名前をうめ吉。
しかし、彼がたぐいまれなる忠犬であることを、ノリコさんはしらない。
なぜならうめ吉は“ぬいぐるみ”。
ノリコさんのことを見守ったり撫でられたり、時には抱えられたりして日々を過ごしていた。
そんな穏やかなワンルームの暮らしに、暗雲がたちこめる。
来たる嵐に対し、うめ吉はもこもこした足で立ち上がった。
――愛する人を守るのに、人もぬいぐるみも関係ない!
「ノリコさん、愛してる。」